コロナ禍で生まれたニーズと潮流。北欧『Design Matters』の議論

コロナ禍で生まれたニーズと潮流。北欧『Design Matters』の議論

2021/11/26
テキスト
ジョージア・ロンバルド
編集:柏木良介 リードテキスト・編集:後藤美波

メタバースにおける可能性やDiscordの成長。『Design Matters』に集まったデザイナーたちが注目する最新トレンド

『Design Matters』は登壇者からインスピレーションを得るだけの場ではなく、デザイナーたちが意見やアイデアをぶつけ合う場でもあります。ワークショップやデザイナー間の会話のなかでは以下のような話題が取り上げられました。

―Gravity Sketchを始めとする3Dコラボレーションツールは、メタバース(インターネット上に作られた3次元の仮想空間)で新たな活躍の場を築くだろう。

―ソーシャルディスタンスを強いられていた頃は、主にビデオチャットを使って人とつながる新たな方法を模索していた。これは、人々が互いの顔を見たいと感じているという事実を浮き彫りにしている。ロックダウン中、ZoomやGoogle Meetupsはもちろん、Houseparty(友達のグループが1つのビデオチャットに参加し、一緒にゲームを楽しめる)のようなアプリまで利用が急増した理由はここにある。

―パンデミック中にビデオゲームが人気を集め、Discordは劇的な成長を遂げた。同様に、ストリーミングプラットフォームのTwitchも飛躍的な成長を見せた。

―私たちが住む現実社会はますますテクノロジーが主導するようになるだろう。テクノロジーの向上や新製品の開発が進み、より多くの雇用が生まれ、たくさんの人の生活の質が向上する一方、巨大テクノロジー企業の影響力はさらに強まり、恵まれたデジタル環境にある人とデジタルツールやテクノロジーの利用が困難な人との経済格差は拡大。誤った情報はより速いスピードで拡散するようになる。これが感情や誤った情報に基づいた意見の先鋭化につながり、社会の安定を損なうおそれがある。

『Design Matters』は2022年5月14日、15日に六本木で再び開催予定
『Design Matters』は2022年5月14日、15日に六本木で再び開催予定
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イベント情報

『Design Matters』

Design Matters(デザイン マターズ)はコペンハーゲンで毎年開催される「デザイナーによる、デザイナーのための」デザインのカンファレンス。2015年に始まって以来、世界中からデザイナーが集まり、デザインに関する動向を共有するだけでなく、インスピレーションを与える場として発展してきた。来場者は年を追うごとに増え続け、2019年には1,000人ほどのデザイナーがコペンハーゲンに集まった。

プロフィール

ジョージア・ロンバルド
ジョージア・ロンバルド

『Design Matters』コミュニケーション部門責任者。デンマーク・コペンハーゲンを拠点に、ブランディング、デザイン、戦略の領域を行き来してコンテンツを制作。イタリア・ヴェネチア出身で、日本学の学位と経営学の修士号を持つ。デザインとテキストおよびビジュアルでのコミュニケーションへの情熱からキャリアを歩んできた。
豆知識:これまでに6か国に住み、「ONEコンドーム」のデザインコンテストで5回受賞経験がある。おしゃべりなブリティッシュショートヘアの猫を飼っている。

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