「普通」や「異常」の線引きはいらない。AAAMYYYが綴る多様性

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AAAMYYY
撮影:タケシタトモヒロ 編集:石澤萌(CINRA.NET編集部)

破天荒な教師が主人公のドラマ『リタ』から考える、「生まれ」と「育ち」問題

AAAMYYY(えいみー)<br>長野出身のシンガー・ソングライター / トラックメイカー。キャビンアテンダントをめざしてカナダへ留学、帰国後の22歳より音楽を制作しはじめ、2017年よりAAAMYYYとして活動を開始。2018年6月、Tempalayに正式加入。2019年2月、ソロとしての1stアルバム『BODY』をリリースした。
AAAMYYY(えいみー)
長野出身のシンガー・ソングライター / トラックメイカー。キャビンアテンダントをめざしてカナダへ留学、帰国後の22歳より音楽を制作しはじめ、2017年よりAAAMYYYとして活動を開始。2018年6月、Tempalayに正式加入。2019年2月、ソロとしての1stアルバム『BODY』をリリースした。

学校という場所に当事者として通っていた頃からもうだいぶ年月が経った。義務教育はさておき、高校を卒業してから外語大、カナダのCA育成専門学校、日本に戻って大学と3つの学校に通ったが、いまだにそれが役に立ったのかどうかは正直分からない。小学校英語教員の免許を取ったり、はたまた翻訳や人類学を学んだり、音楽を専攻していたわけでもないのに気付けば音楽家になっていたり……自分というものを分かっているようでそうではないのが本音で、ひとつ言えるのは選択の積み重ねの上に今があるということだ。

教育現場においては「Nature(生まれ)」と「Nurture(育ち)」というワードがしばしば使われ、対立するものとして論争が起きたりする。私が先に述べた選択も、「育ち」から培われた価値観があり、その選択をするに至った。しかし、現代においては生まれと育ち、どちらが大切かはもはや関係なくなってきているように思える。今回ピックアップした『リタ』を観ていたら、なんだかそんな気がしてきたのである。

『リタ』は元々デンマークのTV番組として放映されていたが、シーズン2よりNetflixも制作に携わっている

デンマークのとある学校の教師と、彼女を取り巻く家族や学校での出来事を描いたドラマ『リタ』は、Netflixの数ある北欧作品の中ではめずらしくコメディ調で、ノルディックノワール(ミステリー小説の一種で、暗い雰囲気と複雑なストーリーが特徴とされている)とはまた違った視点から社会問題や人間性に迫った作品である。

「学園モノ」ではあるものの大人の教師が主人公で、日常に潜む問題をブラックジョーク的な演出を相交えて面白おかしく解決していくので、観ていて痛快だ。

主人公であるリタは教師かつ3人の子供を持つシングルマザーで、サバサバとした性格とオープンな思考ゆえに、保護者にも教師にも自分の息子にも思ったことをはっきり伝えたり、問題の原因をストレートにすっぱ抜いていく。例えば、シーズン1では砂糖の不使用を求める保護者や、ADHD(注意欠陥・多動性障害)を抱える生徒がクラスの悪者にされてしまう状況に、立ち向かっていく姿が描かれる。他の職員から頼られ生徒にも人気なのだが、ひねくれて破天荒な一面もあって私生活はなんともうまくいかない……という物語だ。

© SF Film Production
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AAAMYYY(えいみー)

長野出身のシンガー・ソングライター / トラックメイカー。キャビンアテンダントをめざしてカナダへ留学、帰国後の22歳より音楽を制作しはじめ、2017年よりAAAMYYYとして活動を開始。2018年6月、Tempalayに正式加入。2019年2月、ソロとしての1stアルバム『BODY』をリリースした。

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