加賀美健ととんだ林蘭による創作第2弾。日常にひそむ面白みを見逃さない

加賀美健ととんだ林蘭による創作第2弾。日常にひそむ面白みを見逃さない

2021/12/07
インタビュー・テキスト
松井友里
撮影:相沢有紀 編集:川浦慧

「検索しても出てこない、どこに売ってるかもわからない」ものと出会える、リサイクルショップの面白さ

―各々余ったプレゼントを持ち寄ったんでしょうね。今回のお買い物はどうでしたか?

加賀美:予算が2,000円以内だと全然足りないかと思ったけど、余裕だったね。

とんだ林:あの場所で2,000円以上のものを買うの、すごく勇気がいりました。「安くていいものを見つけたい!」っていうモードにどんどんなっていくんですよね。

―加賀美さんは普段からリサイクルショップによく行かれるそうですね。

加賀美:昔から好きでしょっちゅう行きます。あとは前回の取材でも言ったけど、メルカリだね。カードの明細を見ると、ひたすら「メルカリメルカリメルカリ」って並んでる(笑)。

それと、捨てられているものを拾うのも好きですね。アメリカだと、スケーターの人が新しい靴を買ったあと、履き古したぼろぼろの靴をよくそのまま捨てて帰っちゃうんだよ。そうやって捨てられているVANSを拾って履いたりしてました。あとは自分の結婚式で着たタキシードも、サンフランシスコで拾ったもの。

加賀美健

―すごい出会いですね。リサイクルショップのどんなところに面白さを感じますか?

加賀美:まず、なによりも安い。それに、今回買ったステッキみたいなものを見つけちゃうとたまらないよね。

とんだ林:リサイクルショップじゃないと見つけられないようなものってありますよね。

加賀美:検索しても出てこないし、探そうと思っても、どこに売ってるかもわからないじゃないですか。もちろん面白いものがない日もあるんだけど、あったときの嬉しさが癖になって、また行きたくなるの。もの自体がほしいというよりも、見つけたときの感覚をまた味わいたくて行くのかもしれない。

―物欲ともまた少し違った感覚なんですね。前回の取材の際、加賀美さんはかっぱに関するものを集めるブームが来ていた時期があったとお話しされていましたけど、最近はそういうブームってありますか?(前回記事:加賀美健ととんだ林蘭による創作企画。2人に学ぶ「ひらめき方」

加賀美:「巨大」でよく検索してるかもね(笑)。なるべく売ってないものがほしいから、「巨大 非売品」で検索して、うまい棒の柄の180cmあるタオルをなにかに使えないかなって買ったりしました。筒状に縫って着れるようにすれば、うまい棒になれるでしょ。

―たしかに(笑)。とんだ林さんはリサイクルショップでの出会いで印象的だったものってありますか? 今日も私物としてジェニーのドレッサーセットを買っていましたね。

とんだ林が、私物として購入した「ジェニー ビューティールーム」
とんだ林が、私物として購入した「ジェニー ビューティールーム」

とんだ林:これは作品に使えるかもしれないと思って。ジェニー用の顔パックがついてるのがいいんですよね(笑)。あとは昔、伊勢のリサイクルショップで買った、男女の裸がモチーフになっている歯ブラシはいまだに作品に使っていて、大事にしてます。

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プロフィール

加賀美健(かがみ けん)

1974年東京都生まれ。現代美術作家。東京を拠点に制作活動を行う。国内外の数々の個展・グループ展に参加。ドローイング、スカルプチャー、パフォーマンスまで表現形態は幅広い。アパレルブランドとのコラボレーションも多数手がける他、自身の「STRANGE STORE(ストレンジストア)」を構え、店内では自身のコレクションや若手アーティストの展示なども行っている。

とんだ林蘭(とんだばやし らん)

1987年生まれ、東京を拠点に活動。コラージュ、イラスト、ぺインティング、立体、映像など、幅広い手法を用いて作品を制作する。猟奇的でいて可愛らしく、刺激的な表現を得意とし、名付け親である池田貴史(レキシ)をはじめ、幅広い世代のさまざまな分野から支持を得ている。

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