さらば青春の光 森田が考える「やすみ」とは?仕事と遊びの狭間で

さらば青春の光 森田が考える「やすみ」とは?仕事と遊びの狭間で

2021/09/22
インタビュー・テキスト・編集
青柳麗野(CINRA.NET編集部)
撮影:小財美香子

「あるときから『なんとでもなるよな、人生って』と思うようになりました」

―テレビやラジオなどのマスメディアから、YouTubeなどの動画配信、そして個人事務所の社長業とフル回転で動いていて、大変とかつらいとか思ったことはないですか?

森田:「つらい」はないですね。でも、「いまの楽しい時期がいつまでいけるのかな」とは思います。この世界って水モノやから、衰退しないように頑張っているけど、ときどきふと「一生食っていけるようなお金がドンと入ってこないかな」って考えることもあります(笑)。そうなったら心にゆとりができるじゃないですか。

森田哲矢

―その不安は、自分たちでなんとかしないといけないという個人事務所の社長だからこそ思うことかもしれないですね。番組や動画などの森田さんはいつも楽しそうで、豪快な笑い方がとても印象的です。落ち込むことはありますか?

森田:収録とかで失敗したなってときは、たまに落ち込みますよ。それでいうと反省のほうが多いかもしれないですが、あまり考えないようにしています。この仕事はこういうもんでしょって開き直ってみたり。言い方が悪いんですけど、一個ミスったとしても、「世の中に何個の番組があんねん」って考えたら、まあいっかって。そう思っているほうがラクというか。

でも、失敗したときのことを思い出して、わーってなることも全然あります。嫌な出来事の記憶って突然ぽーんと戻ったりするじゃないですか。ぼくはそれを思い出すのがなぜかいつも風呂場なんですけど、そうなったら「あーあーあーあー!」って声に出して、風呂から上がったらちょっと忘れている。

―そこまで引きずらないタイプですか?

森田:引きずらないようにしてますね。なんとなく。嫌なことばかり考えていると自己嫌悪になっていくだけじゃないですか。それこそ若手のころは「俺はなんでもできる」って思っていたときもあったし、将来が不安でしかたなかったときは、「俺どこまでやんねんこの仕事」って嘆くこともあったし。

でもあるときから「なんとでもなるよな、人生って」と思うようになりました。年齢と経験を重ねたことで考え方も変わってきて、だんだん自分なんてこんなもんやからなって、俯瞰で見られるようになって。

森田哲矢

「ぼくらの生命線はネタだから、ネタさえやっていればなんとかなる」

―それはいつのタイミングからですか?

森田:2013年に独立して、会社の売上がちょっと上がってきたときに、人生はなんとかなるんやなって感じて、結局いまもなんとかなっている。ってことは、この先もなんとでもなるんじゃないかって。

―それは大手事務所からフリーランスになって仕事がなかった時期など、「なんともならないかも」というところからの這い上がりがあったからこそ思えるんですかね。

森田:そうですね。相方のスキャンダルとかで、あー危ないなってときもなんとかなるかもって思うようになりましたね。

―そういうつらいときにこそ大事にしていたものってなんでしょうか?

森田:生命力じゃないですかね。ゴキブリ並みの生命力でなんとか這い上がってきたのかもしれないです。そういう意味では、ぼくらの生命線はネタだから、ネタさえやっていればなんとかなると思っていたかもしれない。(ネタづくりを)やめずに続けてきたのは大きかったですね。やっぱり、喫茶店のあの時間があったからこそなんですよ。って、さっきの話の伏線回収がこんな見事にできるもんなんすね(笑)。

―ほんとですね(笑)。では最後に、忙しい仕事のなかで自分らしくいるために心がけていることを教えてください。

森田:えー難しいですね……。なんやろな。ぼくってわりとすぐにテンパるんで、1日に3つの仕事があったら、1つ目のことしか考えられない。それが終わったら2つ目の仕事に向き合う。だから目先の仕事を全力で頑張るというのはあるかもしれないです。あと仕事で心がけていることでいうと、「笑うこと」かもしれないです。少し大げさにでも笑っていたほうが、周りも楽しくなるし、運も回ってくるんじゃないかなって思いますね。

森田哲矢
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プロフィール

森田哲矢(もりた てつや)

1981年生まれ、大阪府出身。2008年に相方の東ブクロと「さらば青春の光」を結成。『第33回ABCお笑いグランプリ』(2012年)準優勝、『キングオブコント2012』準優勝など、数々の賞レースで活躍。個人事務所の株式会社ザ・森東の代表取締役社長も務める。テレビ、ラジオ、YouTubeと多数のレギュラー番組を抱える。モルック日本代表。2022年秋には初の主演映画『大阪古着日和 THE MOVIE』の公開が決定。

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