さらば青春の光・森田らが世界大会へ。「モルック」ってなんだ?

さらば青春の光・森田らが世界大会へ。「モルック」ってなんだ?

インタビュー・テキスト
柳澤はるか
撮影:鈴木渉 編集:中田光貴(CINRA.NET編集部)

「モルック」というスポーツをご存知だろうか? フィンランド発祥のこのスポーツは、モルックと呼ばれる木の棒を投げ、数字の書かれた木のピン(スキットル)を倒す。1本だけ倒せたらスキットルの数字が、複数本倒れたらその本数が得点となり、いかに早く合計50点を獲得するかを競い合う競技である。

まだ世界的にもマイナーなこのスポーツの魅力に取り憑かれ、さらには世界大会に出場した男がいる。『キングオブコント』や『M-1グランプリ』の出場経験を持つ実力派お笑い芸人、さらば青春の光の森田哲矢だ。

モルックを広める活動にも力を注ぎ、近い将来、日本最大規模のモルック大会の開催を構想中だと語る彼は、なぜそこまでモルックにのめり込むのか。世界大会をともに戦った「キングオブモルック」のメンバー、みなみかわとタイークの金井貴史を交え、モルックの知られざる魅力を語ってもらった。

モルックをやった初日に日本代表になりました。(森田)

―今回、「キングオブモルック」としてモルックの世界大会に出場するに至ったわけですが、普段日本で生活する上で、モルックの存在を知る機会はそう多くないと思います。森田さんがモルックに出会ったきっかけはなんだったんですか?

森田:ある番組の中で、サンドウィッチマンの富澤さんに「趣味がない」という相談をしたんです。そしたら富澤さんが、「モルックというスポーツが面白いから、やってみたら」と勧めてくれて。

その後、金井と一緒に日本モルック協会のホームページを見つけて、軽く問い合わせを入れたんです。そしたら、どぅおーっと長文のメールが返ってきてしまって。逃げられない空気になり、2人で練習会に行ったのが最初です。

金井貴史(タイーク)、森田哲矢(さらば青春の光)、みなみかわ
金井貴史(タイーク)、森田哲矢(さらば青春の光)、みなみかわ

―初めての練習会はいかがでしたか?

森田:それが僕ら、モルックを初めて触った30分後には『東京カップ』という大会に出させられまして。

―え? 初日に?

森田:何回か投げたあとで、「今から東京カップをやるので、出ますか?」と言われて。言われるがままに出たところ4位になったんです。その流れで「世界大会ってあるんですか?」と聞いたら、「今年はフランスであります」と返ってきた。出場資格はフランスまで行ける資金があることだけだったんで、「じゃあ僕ら、日本代表になります」と。

―その日のうちに?

森田:はい。モルックを始めた初日に日本代表になりました。

金井:その日にすべてが詰まってました(笑)。

森田:それが4月頃の話で、それからまた別の大会に出るのをきっかけに、みなみかわさんを誘いました。

森田哲矢(もりた てつや)<br>2008年、『キングオブコント』出場を目指し、「さらば青春の光」を結成。『キングオブコント2012』準優勝。株式会社ザ・森東 代表取締役社長。レギュラー番組に『さらば青春の光の「青春デストロイヤー」』(NBCラジオ佐賀)、『映画天国』(日本テレビ)、『らいコレ』(TOKYO MX)がある。10月からの新ドラマ『猪又進と8人の喪女~私の初めてもらってください~』(関西テレビ)で連ドラ初主演&初脚本監修。モルック日本代表。
森田哲矢(もりた てつや)
2008年、『キングオブコント』出場を目指し、「さらば青春の光」を結成。『キングオブコント2012』準優勝。株式会社ザ・森東 代表取締役社長。レギュラー番組に『さらば青春の光の「青春デストロイヤー」』(NBCラジオ佐賀)、『映画天国』(日本テレビ)、『らいコレ』(TOKYO MX)がある。10月からの新ドラマ『猪又進と8人の喪女~私の初めてもらってください~』(関西テレビ)で連ドラ初主演&初脚本監修。モルック日本代表。

―すぐにモルックにハマったんですね。なにがそんなに魅力だったのでしょうか。

森田:まず、ルールがめちゃくちゃ秀逸。簡単やし、誰でもできるスポーツってのがよくて。

キングオブモルックで東京大会に参加した様子。動画内でルール説明も。

手前から:投げる位置を示す「モルッカーリ」、投げるための木の棒である「モルック」、倒して点数を取る「スキットル」
手前から:投げる位置を示す「モルッカーリ」、投げるための木の棒である「モルック」、倒して点数を取る「スキットル」
<大まかなルール>
・モルック(木の棒)を投げ、スキットル(木のピン)を倒して点を取る。
・スキットルが複数本倒れたら、倒れた本数が得点になり、1本だけ倒れたら、スキットルに書かれている数字が得点になる。
・先に50点ちょうどになった人の勝ち。50点を超えると25点からやり直しとなる。

みなみかわ:本当に楽しくて、1試合だいたい20分くらいなのに、練習しているとあっという間に6時間とか経っちゃうんです。

金井:のめり込んで、つい「もう1試合やろ!」ってなっちゃう。あとモルックはメンタル勝負なところがあって、1試合ごとに調子が違ったりするのも面白いです。

―練習はどのように行っていたんですか?

森田:最初は日本モルック協会が2週間に1度やっている練習会に参加していました。

金井:モルックのセットを買ってからは、公園で自主練も。

森田:五反田周辺をチャリで走り回って、どこの公園が1番モルックをやりやすいか選定しまして。

金井:「モルなび」っていうのを森田さんが作って(笑)、1番評価の高かった公園で練習するようになりました。

金井貴史(かない たかし)<br>お笑いコンビ「タイーク」として、松竹芸能所属。剣道歴17年(大学全国大会に2回出場)。菓子メーカーのロッテで営業職として勤務していた経験があり、アイスの知識に詳しい。
金井貴史(かない たかし)
お笑いコンビ「タイーク」として、松竹芸能所属。剣道歴17年(大学全国大会に2回出場)。菓子メーカーのロッテで営業職として勤務していた経験があり、アイスの知識に詳しい。

―フィンランドでは、モルックといえば夏のコテージで、ビール片手に家族や友人と和やかに楽しむことが多いそうなんです。森田さんたちも、そんな楽しみ方をされましたか?

森田:いや、僕らはあくまで競技モルックなんで。酒を飲みながらやるなんてもってのほかです!

金井:ゆるい感じとは差別化をはかりたいですね。

森田:でも、練習会では皆さんお酒飲みながらもやっていましたし、世界大会でも飲みながらやってる人はいましたね。

―練習会ではモルックのやり方やルールの他に、どんなことを教わりましたか?

森田:相手のミスに対して「よし!」とかはあまり言わない方がいいですよと言われました。あと、倒れたスキットルを立てたり、投げたモルック棒を取りに行く作業を率先してやりましょう、とも。でも、世界大会でトルコと練習試合をしたら、トルコの人が全然取りに行かないんすよ!

みなみかわ:トルコはこっちがミスしたときも、うぇーい! ってめちゃめちゃ喜んでたしな(笑)。

みなみかわ<br>松竹芸能所属のピン芸人。2015年7月~2019年1月まで、お笑いコンビ「ピーマンズスタンダード」として活動。『平成25年度 漫才新人大賞』決勝進出。痛みを感じないロシアの柔術システマ(の呼吸法)を得意とする。2児のイクメンとして保活ブログも話題。
みなみかわ
松竹芸能所属のピン芸人。2015年7月~2019年1月まで、お笑いコンビ「ピーマンズスタンダード」として活動。『平成25年度 漫才新人大賞』決勝進出。痛みを感じないロシアの柔術システマ(の呼吸法)を得意とする。2児のイクメンとして保活ブログも話題。
トルコのチームとの練習試合の様子

Page 1
次へ

プロフィール

森田哲矢(もりた てつや)

2008年、『キングオブコント』出場を目指し、「さらば青春の光」を結成。『キングオブコント2012』準優勝。株式会社ザ・森東 代表取締役社長。レギュラー番組に『さらば青春の光の「青春デストロイヤー」』(NBCラジオ佐賀)、『映画天国』(日本テレビ)、『らいコレ』(TOKYO MX)がある。10月からの新ドラマ『猪又進と8人の喪女~私の初めてもらってください~』(関西テレビ)で連ドラ初主演&初脚本監修。モルック日本代表。

金井貴史(かない たかし)

お笑いコンビ「タイーク」として、松竹芸能所属。剣道歴17年(大学全国大会に2回出場)。菓子メーカーのロッテで営業職として勤務していた経験があり、アイスの知識に詳しい。

みなみかわ

松竹芸能所属のピン芸人。2015年7月~2019年1月まで、お笑いコンビ「ピーマンズスタンダード」として活動。『平成25年度 漫才新人大賞』決勝進出。痛みを感じないロシアの柔術システマ(の呼吸法)を得意とする。2児のイクメンとして保活ブログも話題。

Category カテゴリー

Latest Articles 最新の記事

What's "Fika" ? フィーカとは

「Fika」はCINRA.NETとVOLVOが送る、北欧カルチャーマガジンです。北欧デザインの思想の基盤を「クラフトマンシップ×最先端技術」と捉え、そこに学びながら、これからのカルチャーやライフスタイルにまつわるコンテンツをお届けします。