(メイン画像:©ZENTROPA ENTERTAINMENTS4, TRUST FILM SVENSKA, LIBERATOR PRODUCTIONS, PAIN UNLIMITED, FRANCE 3 CINÉMA & ARTE FRANCE CINÉMA)
映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』は、デンマークが生んだ鬼才ラース・フォン・トリアー監督がアイスランドの歌姫ビョークを主演に迎え、驚異のコラボレーションを生み出した感動大作。2000年のカンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールと主演女優賞に輝き、同年12月23日に日本で公開されると魂の歌声と感動のストーリーが大きな反響を呼んで、興行収入24.2億円という大ヒットを記録した。
その伝説の衝撃作『ダンサー・イン・ザ・ダーク』の4Kデジタルリマスター版の公開が12月10日に決定。2022年6月に国内上映権利が終了するため、今回が日本最後の劇場ロードショーとなる。
本作は、過酷な運命に翻弄されながらも自らの信念を貫き、愛する息子のために全てを投げ打つ主人公セルマの無償の愛、絶望を乗り越える生命の輝きをミュージカルの手法を導入した斬新な映像で描いている。
物語はチェコからアメリカにやってきたセルマが女手一つで息子を育てながら、工場で働いているシーンから始まる。セルマを母のように見守る年上の親友キャシー、何かにつけ息子の面倒を見てくれる隣人ビル夫妻、セルマに静かに思いを寄せるジェフ。さまざまな愛に支えられながらも、セルマには誰にも負えない悲しい秘密があった。病のために視力を失いつつあり、手術を受けない限り息子も同じ運命を辿るのだ。愛する息子に手術を受けさせたいと懸命に働くセルマ。しかしある日、大事な手術代が盗まれ、運命は彼女を思いもかけないフィナーレへと導いていく…。
公開されている4Kデジタルリマスター版の予告で使われているのは本作の主題歌とも呼べる楽曲“アイヴ・シーン・イット・オール”。当時発売されたサントラ盤ではレディオヘッドのトム・ヨークがデュエットで参加し話題をさらった。強烈な個性を放つビョークの魂の歌声は色褪せることなく、当時の衝撃が脳裏によみがえる。
劇場の高音質スピーカーでビョークの歌声を浴びることができるのはこれが最後。21年の時を経て、あの魂の歌声を感動のストーリーとともに体験してみてはいかがだろうか。