スウェーデン在住のふたりぱぱ。恋愛や結婚、家族のかたちを語る

スウェーデン在住のふたりぱぱ。恋愛や結婚、家族のかたちを語る

2021/08/16
インタビュー・テキスト
飯嶋藍子
写真提供:ふたりぱぱ 編集:飯嶋藍子、CINRA.NET編集部

スウェーデンでは1995年にパートナーシップ制度がつくられ、2009年に同性婚が法整備された。そんなスウェーデンで結婚し、代理母出産で授かった息子と3人で暮らしながら、そのライフスタイルをYouTubeで紹介しているのがゲイカップル「ふたりぱぱ」のみっつんとリカだ。

2008年に日本で出会い、ロンドンでの生活を経て、リカの故郷であるスウェーデンに拠点をかまえたふたりが語るのは「自分と違う人を知ると、自分自身の生き方を楽にするヒントが得られる」ということ。それぞれの恋愛観や、まったく別の土地での生活を通して体感した家族のかたち、子どもへの性教育の違い、「知る」という姿勢の大切さについて聞いた。

同性カップルのロールモデルがいなかった。出会った当時の恋愛観

―おふたりは2008年に出会い系サイトを通じて知り合ったそうですが、その当時、日本における同性愛者の恋愛の土壌ってどういうものだと感じていましたか?

みっつん:僕は名古屋の出身で、地元ではなかなか出会いがなかったですし、ゲイであることが地元で誰かにバレてしまったらどうしようっていう恐怖があったんですよね。でも、ちょうど携帯でインターネットが使えるようになった時期に上京したこともあり、ゲイバーや新宿二丁目に行かなくても、少しずつ人と出会えるようになりました。でも、出会いたいけど出会いを求めてしまうとバレる、というジレンマは感じていましたね。

ふたりぱぱ<br>日本人のみっつん(右)とスウェーデン人のリカ(左)のゲイカップル。2008年に東京で出会い、2011年にスウェーデンの法律のもと結婚。同年ロンドンに引っ越す。2016年、サロガシー(代理母出産)により男児を授かったことを機に、リカの故郷であるスウェーデンに移住。YouTubeでスウェーデンでの暮らしを発信している。
ふたりぱぱ
日本人のみっつん(右)とスウェーデン人のリカ(左)のゲイカップル。2008年に東京で出会い、2011年にスウェーデンの法律のもと結婚。同年ロンドンに引っ越す。2016年、サロガシー(代理母出産)により男児を授かったことを機に、リカの故郷であるスウェーデンに移住。YouTubeでスウェーデンでの暮らしを発信している。

―当時、同性のパートナーシップについてはどんなふうに考えていましたか?

みっつん:ライフパートナーっていうんですかね、誰かひとりの人がいたらいいなって、僕はうっすら思っていました。異性カップルとは違って、子どものときからロールモデルがいなかったので、「ライフパートナー」ってなかなか想像ができなかったんです。二丁目に通うようになっても、そこで長く続いているカップルに出会ったこともなかったですし。パートナーができると、出会いの必要もないからかもしれないですね(笑)。

結婚を決めたきっかけ。リカの勤務先からのサポート

―リカさんは、みっつんさんと出会う前からすでに日本に来て働いていらっしゃったそうですが、当時、日本の家族観について感じたことはありますか?

リカ:全般的な話でいうと、スウェーデンは共同親権があるので子どもがいても離婚率が高く、シングルマザーやシングルファザーが多いんです。離婚も選択肢のひとつという感じで、そこは日本の家族のかたちと違うとこかなと思いました。僕自身は、18歳からゲイであることをオープンにしていたし、ダイバーシティーポリシーがある東京のグローバル企業で働いていたので、職場でもオープンでした。2011年に東京からロンドンに転勤するときはすでにみっつんと結婚していたこともあり、会社がすごくスムーズにサポートしてくれたんですよ。

みっつん:「家族で転勤するとき、みんな助けるでしょ? 当たり前じゃん」みたいな感じだったよね。リカはEUの人で当時イギリスもEUだったのでビザ自体はいらなかったんですよ。でも、「一緒に行くパートナーが日本人だから、ビザを用意してほしい」と会社に頼んだら本当に全部準備してくれて安心して手続きができました。

―そのときはすでに結婚されていたということですが、結婚はどのタイミングで決めたんですか?

みっつん:じつはその転勤のために結婚したようなもので(笑)。僕は、ライフパートナーはほしいと思いつつも、結婚自体にはそこまで必要性を感じていなかったんです。スウェーデンで同性婚が認められた2009年頃にちょうどつき合い始めたんですけど、「別に僕らは、ねぇ?」って感じでした。でも、一緒に国を移るとなると、結婚していたほうがいろいろと楽だったので、転勤をきっかけに「ちょうどいいかもね」という感じで結婚しました。もちろんビザのためだけではないですよ(笑)。つき合って3年目くらいでしたし、いろんなタイミングが重なった感じです。

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書籍情報

『ふたりぱぱ:ゲイカップル、代理母出産(サロガシー)の旅に出る』
『ふたりぱぱ:ゲイカップル、代理母出産(サロガシー)の旅に出る』

2019年8月22日(木)発売
著者:みっつん
価格:1,870円(税込)
発行:現代書館

プロフィール

ふたりぱぱ

日本人のみっつんとスウェーデン人のリカのゲイカップル。2008年に東京で出会い、2011年にスウェーデンの法律のもと結婚。同年ロンドンに引っ越す。2016年、サロガシー(代理母出産)により男児を授かったことを機に、リカの故郷であるスウェーデンに移住。YouTubeでスウェーデンでの暮らしを発信している。

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