休養から復帰。かが屋 加賀翔が決めたこと「あの手この手で自分を守る」

休養から復帰。かが屋 加賀翔が決めたこと「あの手この手で自分を守る」

インタビュー・テキスト・編集
青柳麗野(CINRA.NET編集部)
撮影:小林真梨子
2021/05/21
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「Fika(フィーカ)」とは、仕事や家事の合間にコーヒーを淹れて、ゆっくりひとやすみする時間のことで、スウェーデンの人々が大切にしている習慣のひとつです。「やすむこと」は、人が生きるうえでとても大切なことなのに、忙しさに追われるとつい忘れてしまう。慌ただしい日常のなかで、気持ちを切り替えたり、身体をやすめたり、自分なりの安らぎを見つけた人に取材をする連載「みんなのFika時間」が始まりました。

第1回は、芸人・かが屋の加賀翔さんです。コント芸を中心にテレビやラジオなどで活躍中。収録の合間に芸人仲間を撮影したり、散歩をしたり、ちょうどよい人との距離のなかで休憩時間を過ごしています。

加賀さんは、昨年秋に体調を崩し休養を余儀なくされる事態に。休養中に、「自分を責めすぎた」と頑張りすぎていた自分に気づき、やすむことについてあらためて考えたそうです。「自分で自分を守ること」を大事にする彼のいまの心境を、お気に入りの休息スポット・代々木公園でうかがいました。

加賀翔(かが しょう)<br>1993年生まれ、岡山県出身。バイト先のコンビニで出会った賀屋壮也とともにお笑いコンビ「かが屋」を結成。『キングオブコント2019』に決勝進出。レギュラーには、RCCラジオ『かが屋の鶴の間』(毎週金曜23:30〜)などがある。5月30日(日)に単独ライブ『かが屋の!コント16本!2』が、ライブ配信にて開催。
加賀翔(かが しょう)
1993年生まれ、岡山県出身。バイト先のコンビニで出会った賀屋壮也とともにお笑いコンビ「かが屋」を結成。『キングオブコント2019』に決勝進出。レギュラーには、RCCラジオ『かが屋の鶴の間』(毎週金曜23:30〜)などがある。5月30日(日)に単独ライブ『かが屋の!コント16本!2』が、ライブ配信にて開催。

「ぼくは、ほとんど(バイト先の)店長によってつくられた芸人ですね(笑)」

―所属事務所のプロフィールにも「特技:写真撮影」と書かれていますよね。カメラを始めたきっかけについて教えてください。

加賀:それは20歳のときに始めた、バイト先のコンビニの店長ですね。競馬がめちゃくちゃ好きな人で、でも行くのはもうやめようかなって言っていたときに、「絶対やめないほうがいいですよ」って、冗談でぼくが煽ったんです。そしたら、「(競馬場に)写真撮りに行くくらいならいいかな」「お前もやれよ」と誘われたので、「わかりました!」って乗ったら、店長よりハマっちゃって。

それから毎週、競馬場まで自転車で行って、パドックで馬を撮るというのをやっていました。21歳のときからなので、カメラ歴は芸歴とまったく同じ7年目ですね。(相方の)賀屋とコンビを組むきっかけも店長がつくってくれたので、ぼくはほとんど店長によってつくられた芸人ですね(笑)。その店長にはめちゃくちゃ感謝しています。

―そこからカメラにハマっていったと。

加賀:いろいろな写真家を調べていたら、土門拳(1909年~1990年)とアンリ・カルティエ=ブレッソン(1908年~2004年)に出合ったのですが、ふたりともズームのできない単焦点レンズしか使わないと決めていて。その写真がすごくよくて、ぼくも単焦点レンズのカメラで撮影していました。

―現在愛用しているカメラはどちらのですか?

加賀:ニコンD800です。ファインダーが取れてしまっていますが、21歳のときに買って以来ずっとこれです。当時、MacBook Proとカメラ本体と、50㎜と85㎜の単焦点レンズで50万ちょっとだったので、24回払いで買いました。信じられない値段ですね。死にものぐるいで働きましたよ。

愛用カメラのニコンD800
愛用カメラのニコンD800

―カメラ初心者なのにすごい力の入れ方ですね。

加賀:自己投資だと思って。もう覚悟ですね、本気でやるぞっていう。当時は本当にハマっていて、中央線に住んでいたのですが、毎週、各駅で降りて街を散歩しながら撮影しては、素人の投稿サイトに応募したりしていました。

―いまは、芸人仲間を撮影し、SNSに投稿されていますよね。その被写体がどれも自然体で素敵です。

加賀:相手に見つからないように勝手に撮るのが好きなんですよね。アンリ・カルティエ=ブレッソンが「決定的瞬間」って言葉を繰り返していて。さらに、点と点が自然と構図をつくっているのがすごくいいと言っていたのに影響されて、日常のものや報道写真が好きだったりしますね。

―できるだけ自然な雰囲気を大事にしているんですね。

加賀:距離のある先輩とかにはできないですけど、近い人ほどできます。(その芸人の)ファンの喜ぶ写真を、ぼくが一番撮れると思いますね。

芸人仲間のハナコを撮影。加賀さんのInstagramより

―そうやって休憩時間に写真を撮るのは、加賀さんなりのコミュニケーションのひとつだったりするのでしょうか?

加賀:あ、そうですね。ぼく、人見知りがすごくて。マセキ(芸能社)に入ったときはすでにカメラをやっていたので、事務所主催の大きなイベントでカメラ係を頼まれたことがあったんですよ。写真を撮るという仕事があったので、そのときは誰とでも話せた。なので、カメラを通してコミュニケーションをとるというのはあるかもしれないです。気づいたら、休憩中に隙間があれば、芸人さんを撮らせてもらうというのが少しずつ習慣になっていったように思います。

―そのうちカメラマンとしてオファーされることが増えるかもしれないですね。

加賀:仕事したいですね。ハナコの岡部さんと秋山さんには、結婚されたタイミングで奥さまへのプレゼントとして手づくりの写真集をお渡ししました。仕事現場の写真などをまとめたもので、奥さんも泣いて喜んでくれました。

加賀翔
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プロフィール

加賀翔(かが しょう)

1993年生まれ、岡山県出身。バイト先のコンビニで出会った賀屋壮也とともにお笑いコンビ「かが屋」を結成。『キングオブコント2019』に決勝進出。レギュラーには、RCCラジオ『かが屋の鶴の間』(毎週金曜23:30~)などがある。5月30日(日)に単独ライブ『かが屋の!コント16本!2』が、ライブ配信にて開催。

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