小林聡美が語る、肩の力の抜き方。むきだしの自分でいる大切さ

小林聡美が語る、肩の力の抜き方。むきだしの自分でいる大切さ

2021/02/01
インタビュー・テキスト
榎並紀行(やじろべえ)
編集:吉田真也(CINRA)

映画『かもめ食堂』『めがね』など数多くの出演作で、自然体に生きる女性を演じてきた女優の小林聡美。2021年1月15日にスタートした連続ドラマ『ペンションメッツァ』(WOWOW)では、カラマツ林のなかに佇むペンションのオーナー・テンコを演じている。

フィンランド語で「森」を意味する「メッツァ」がタイトルに入っているとおり、大自然のなかでのゆるやかな暮らしが描かれている本作。ペンションを訪れるゲストとテンコの気さくなやりとりは、心にじんわりと温かいものを残す。同時に、忙しい日々のなかでしばし立ち止まり、気持ちを緩めるきっかけを与えてくれるようなドラマだ。

コロナ禍による日常の閉塞感から、しばし開放してくれそうな本作の見どころはもちろん、私生活で実践している肩の力を抜くコツについてなどお話をうかがった。年齢を重ねるに連れて、意識するようになった「むきだしの自分」でいることの大切さとは?

ハイジのような暮らしは難しい? 大自然での生活における魅力と大変さ

―『ペンションメッツァ』の撮影は、長野県の森のなかで行われたそうですね。自然に囲まれた環境のなかでの撮影はいかがでしたか?

小林:癒やされましたね。撮影以外の時間はずっとホテルにいて、どこにも出かけられませんでしたが、撮影現場に行けばたっぷり自然と触れ合えるので。

都内での撮影だと新型コロナウイルスの影響もあって、より緊張感が伴います。もちろん、今回も細心の注意を払いながらの撮影でしたが、現場が森のなかだったことで気が紛れました。空気もおいしくて息苦しさがなかったので、東京にいるときに比べてストレスの感じ方が違ったように思います。個人的にも森は好きなので、とても気持ちの良い時間でしたね。

小林聡美(こばやしさとみ)<br>1965年生まれ。東京都出身。1982年に出演した映画『転校生』で初主演を飾る。ドラマや映画などで女優として活躍する一方で、著書も多数出版。著書には『読まされ図書室』『散歩』『聡乃学習』などがある。映画の主な出演作は、『かもめ食堂』 『めがね』『ガマの油』『プール』『マザーウォーター』『東京オアシス』『紙の月』など。テレビドラマの主な出演作は、『やっぱり猫が好き』『すいか』『パンとスープとネコ日和』など。2021年1月15日からスタートしたWOWOWオリジナルドラマ『ペンションメッツァ』では、主人公のテンコ役として出演。
小林聡美(こばやしさとみ)
1965年生まれ。東京都出身。1982年に出演した映画『転校生』で初主演を飾る。ドラマや映画などで女優として活躍する一方で、著書も多数出版。著書には『読まされ図書室』『散歩』『聡乃学習』などがある。映画の主な出演作は、『かもめ食堂』 『めがね』『ガマの油』『プール』『マザーウォーター』『東京オアシス』『紙の月』など。テレビドラマの主な出演作は、『やっぱり猫が好き』『すいか』『パンとスープとネコ日和』など。2021年1月15日からスタートしたWOWOWオリジナルドラマ『ペンションメッツァ』では、主人公のテンコ役として出演。
『ペンションメッツァ』ダイジェスト

―小林さんは以前、エッセイのなかで「都会を離れて自然豊かな場所で暮らしたい気持ちが年々強くなっている」と書かれていました。今でもそれは変わりませんか?

小林:自然に寄り添って暮らしたい気持ちは、ずっと持ち続けています。美しい森に囲まれたところで、小さな畑があったり、たまに動物たちが来たりして、そんな暮らしに憧れはあります。ただ、実際に大自然のなかで暮らすとなると生活していくだけでも大変で、ある意味、命がけですよね。そう考えると、ハイジのように大自然のなかで天真爛漫に生きていくことは難しそうだなと感じます。

ですから現実的には、山が見えるようなところで自然と触れながら暮らしつつも、ある程度は都心部にアクセスしやすい場所が良いなと。あと、文化的なものにも触れたいから、美術館や図書館も近場にあってほしいし……。欲張りなんですけど(笑)、本音を言うとそういう生活が理想です。

ドラマ『ペンションメッツァ』の第4話「ヤマビコの休日」より(画像提供:WOWOW)
ドラマ『ペンションメッツァ』の第4話「ヤマビコの休日」より(画像提供:WOWOW)

―今回のドラマ『ペンションメッツァ』の主人公・テンコさんは、森のなかで暮らしつつも、ペンションに来る人たちとの関わりを持っています。そういった暮らしは、いかがですか?

小林:拓けた田舎での一人暮らしだけど、さまざまな人とも交流できるのは、ペンションならではですよね。テンコさんを演じて感じたのは、普段は自然のなかで一人静かに過ごしているからこそ、人との関わりをより大切にできるのかなということ。

人は一人で生きていけない生き物ですし、さまざまな人に助けられながら生きている。けれど、都会で暮らすのと、大自然のなかで暮らすのは、そのありがたみの感じ方もまったく異なるだろうなと思いました。

とはいえ、自宅にお客さんを招くのって緊張しますよね(笑)。友達や親戚がたまに遊びに来るくらいだったら良いですけど、日常的に見ず知らずの人が家に来るのはちょっと大変そうですし……。テンコさんの、誰と対峙する時でも自分らしく振る舞っていられるところは魅力的だと思います。

Page 1
次へ

番組情報

WOWOWオリジナルドラマ
『ペンションメッツァ』

WOWOWオンデマンドにて全話配信中。

脚本・監督:松本佳奈
音楽:渡辺シュンスケ(Schroeder-Headz)
出演:小林聡美
役所広司
石橋静河
ベンガル
板谷由夏
山中崇
光石研
三浦透子
もたいまさこ

プロフィール

小林聡美(こばやし さとみ)

1965年生まれ。東京都出身。1982年に出演した映画『転校生』で初主演を飾る。ドラマや映画などで女優として活躍する一方で、著書も多数出版。著書には『読まされ図書室』『散歩』『聡乃学習』などがある。映画の主な出演作は、『かもめ食堂』 『めがね』『ガマの油』『プール』『マザーウォーター』『東京オアシス』『紙の月』など。テレビドラマの主な出演作は、『やっぱり猫が好き』『すいか』『パンとスープとネコ日和』など。2021年1月15日からスタートしたWOWOWオリジナルドラマ『ペンションメッツァ』では、主人公のテンコ役として出演。

感想をお聞かせください

新たな発見や感動を得ることはできましたか?

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
回答を選択してください

ご協力ありがとうございました。

Category カテゴリー

What's "Fika" ? フィーカとは

「Fika」はCINRA.NETとVOLVOが送る、北欧カルチャーマガジンです。北欧デザインの思想の基盤を「クラフトマンシップ×最先端技術」と捉え、そこに学びながら、これからのカルチャーやライフスタイルにまつわるコンテンツをお届けします。