なぜ人はカラオケに惹かれる? 世界の状況から愛され具合を探る

なぜ人はカラオケに惹かれる? 世界の状況から愛され具合を探る

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大石始
編集:石澤萌(CINRA.NET編集部)

カラオケアプリ、電話ボックス風カラオケ……進化する中国カラオケ事情

1980年代からのカラオケ大国といえる中国では、「全民K歌」や「唱吧」といったカラオケアプリが大人気に。さらにはショッピングモールなどに設置された電話ボックスタイプのミニカラオケボックスもブームになっているという。VRと「KTV」を融合する試みも進められており、中国独自のカラオケ文化が確立されつつあるようだ。

中国の街中で見られるミニカラオケボックス

過去の『KWC』にガーナ代表が出場していたことからもわかるように、アフリカでも一部の都心部ではカラオケ文化が浸透。中国人経営の飲食店などにカラオケが設置されているケースもあるらしい。

また、東アフリカのウガンダでは「カリオキ」というパフォーマンスがあるという。人類学者の大門碧によると、これは欧米やアフリカ各地のヒット曲に合わせ、口パクのパフォーマンスを披露するというもので、夜間のレストランやバーのステージでショーの一種として行われている。(参考:ハフポスト日本版『口パクを聴く――ウガンダのショー・パフォーマンスの現場から』)我々が知るカラオケとは別の風習ではあるものの、この「カリオキ」の語源にカラオケがあることは言うまでもない。

ネット世代突入後、カラオケはより開かれた存在に

YouTubeでは世界各国の「歌ってみた」動画がアップされているが、こうした動画もまた、ネット時代に花開いたカラオケ文化の変種と言えるかもしれない。ただし、カラオケボックスやカラオケバーのように気心知れた仲間たちの前だけで歌声を披露するのとは違い、その対象は世界にも向けられている。誰もが知るヒット曲を歌い、その楽しさを異国に住む誰かとシェアすること。ネット時代のカラオケ文化とは、そのように開かれたベクトルも併せ持っている。

もともとカラオケ発祥の地である日本では、カラオケボックスや自宅といったプライベート空間のみならず、集会所のようなミーティングポイントにもカラオケがセッティングされ、人と人を繋ぐツールとなってきた。盆踊り大会の演目のひとつとしてカラオケ大会が開催され、メインイベントである盆踊り以上の盛り上がりを見せている現場を目撃したこともある。異なる世代を繋ぎ、コミュニティーの内部と外部をあっという間に繋いでしまうカラオケの底力は、やはり侮ることができない。

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イベント情報

『KARAOKE WORLD CHAMPIONSHIPS 2019』

日時:2019年11月27日(水)~29日(金)
会場:東京都 神田明神ホール

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