奇祭・ヘヴィメタ編み物選手権で世界王者に。うしろシティが語る

奇祭・ヘヴィメタ編み物選手権で世界王者に。うしろシティが語る

インタビュー・テキスト
柳澤はるか
撮影:鈴木渉 編集:中田光貴(CINRA.NET編集部)

言ってたじゃん、優勝するって!(金子)

―金子さんは、ヘヴィメタの激しい音とは対照的に、とても真剣に編み物をしていましたよね。こういう演出で行こう、と決めていたんですか?

金子:いや、もともとは動き重視のつもりで。ヘッドバンキングをして、おかしい動きも入れて、というのを日本では練習してたんです。でも、現地に行ってみたら「大会指定の毛糸」があって。

阿諏訪:国際ルールに則った毛糸ね。

金子:編み物の技術を問われるってことも当日の朝、言われて。「へ? あ、編み物寄り!?︎」ってなりました。

―ははは(笑)。

金子:ヤバ! って。広場にいたフィンランド人のおばあちゃんに話しかけて、慌てて編み方を教わりました。

編み物の練習をする金子。写真提供:ayana kobayashi
編み物の練習をする金子。写真提供:ayana kobayashi

―フィンランド渡航前、「優勝は当たり前」とラジオで繰り返しおっしゃっていましたが、結果発表の瞬間までその確信は揺らぎませんでしたか?

金子:結果発表のとき、会場がちょっと静寂に包まれたんですよね。この大会で優勝者発表の前に会場が静寂に包まれる意味もわからないですけど。

で、その瞬間「リスナー2500人が800万円以上支援してくれてる」ってことを考え出しちゃって。「うわ、これは勝たなきゃ!」って思いが改めて込み上げてきました。

―だから優勝が決まったとき、「リスナーやったぞ!」と叫んだんですね。

金子:覚えてないんですけど、思わずそう言ってたみたい。

『ヘヴィメタル編み物世界選手権』の様子。金子率いるGIGA BODY METALのパフォーマンスは1時間50分ごろ、優勝発表は3時間11分ごろから。

優勝発表の瞬間。写真提供:ayana kobayashi
優勝発表の瞬間。写真提供:ayana kobayashi
優勝発表の瞬間。写真提供:ayana kobayashi
優勝発表の瞬間。写真提供:ayana kobayashi

―結局、この大会の審査基準はなんだったのでしょうか?

金子:現地で受けた説明では「バンド前奏のあと、『スタートニッティング!』という合図で、1分間のパフォーマンスをして下さい。繊細な編み物の技術を審査します」と。さっきも言いましたけど、編み物はしっかりやってくれ、とのことでした。

でも、本番はあまり編めてない人もいて、さまざまでしたから、最後までルールというルールはなかったのかも。

―1番の勝因はなんだったと思いますか?

金子:主催者にあとで言われたのは、「フィンランドでは、編み物は学校でも習うから小学生くらいから全員できるんだ。だから、こんなに編み物ができない人を見ることもないし、人生で1回もやったことない人がはるばる日本から来て、挑戦してくれたということにみんな感動したんだよ」とのことでした。

阿諏訪:行った時点で勝ってたんだな。

金子:言ってたじゃん、優勝するって!

優勝パフォーマンスの様子。写真提供:ayana kobayashi
優勝パフォーマンスの様子。写真提供:ayana kobayashi
優勝パフォーマンスの様子。写真提供:ayana kobayashi
優勝パフォーマンスの様子。写真提供:ayana kobayashi

まさか優勝するとは。(阿諏訪)

―阿諏訪さんは、この大会をどんな風に見てたんですか?

阿諏訪:後輩とライブ配信で見てたんですけど。意味わかんないながらも、徐々に徐々に、目が慣れていくんですよね。ヘヴィメタ編み物に。

―(笑)。

阿諏訪:「あ、こいつよりさっきのやつのがいいな」「あー、これは弱いな」とか。見たことないスポーツを見てる感覚です。

金子の出番は2番目だったから、その時点ではよくわからなかった。でも、大会が進んでいくうちに、「ヘッドバンキングは必須なんじゃないか? 金子はやってなかったからマイナスなんじゃ?」とか分析し始めて。

―冷静ですね(笑)。

阿諏訪:あとみんな、編み物の素材が珍しいものだったり、編み物を投げたり、いろいろやってる中で、金子は真面目に編み物してるだけだったから。優勝はないなと。「でも、これはこれで面白かったよね」とか言って。

金子:テレビの前で『M-1』を審査してる一般人と同じ(笑)。

阿諏訪:それがまさか優勝するとは。

優勝発表の瞬間を、阿諏訪は日本から見守っていた

うしろシティ
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番組情報

『うしろシティ 星のギガボディ』
『うしろシティ 星のギガボディ』

毎週水曜日24:00 - 25:00に放送中。TBSラジオの深夜の入口をバッと盛り上げる、お笑い芸人による『60分のトークバラエティ』! 『平成24年度NHK新人演芸大賞』演芸部門大賞受賞、『キングオブコント 2012 2013 2015』ファイナリスト、TBSラジオ「デブッタンテ」でハライチとラジオを学んだ実力派コントコンビ、うしろシティがラジオ独り立ち!

プロフィール

うしろシティ(うしろしてぃ)

2009年結成。金子学、阿諏訪泰義による松竹芸能所属の実力派コントコンビ。『平成24年度NHK新人演芸大賞』演芸部門大賞受賞、『キングオブコント 2012 2013 2015』ファイナリスト。

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