戸田真琴が肯定する「性」の自由 幸せなセックスのための考え方

戸田真琴が肯定する「性」の自由 幸せなセックスのための考え方

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戸田真琴
撮影、編集:石澤萌(CINRA.NET編集部)

無数の選択肢から答えを見つけることで、心地よく生きていく

性について語ることは、長い間タブーとされてきました。誰にも教えを請うことができず、なにかがおかしいと感じても、そう気軽に相談もできなかった人も多いと思います。そういう事柄だからなおさら、古くからの価値観が根強く残っていたり、誰かが言っていた「普通」という言葉に振り回されたり、自分の価値観をうまく固めることができなかったりもします。皆、性について深く考えるということから、目を逸らさざるを得なかったのかもしれません。

それでも、どうすれば自分は本当に幸せに生きていくことができるのだろう? と考えるとき、その思案の道のりのなかでは「自分自身をよく知る」ことを避けては通れません。そして、自分自身のことを深く探ることは同時に「自分が自分以外として生きていたならどうしていただろう?」と考えることでもあります。自分を知ることは、自分以外の世界を知ろうとすることでもあるのです。

戸田真琴

性について考えることもきっと同じで、決して割り切れない無数の答えを選ぶことができる世界で、どの答えが自分にとって本当に心地いいものか? と探っていくことが、一人ひとりにとっての「ほがらかな性のあり方」を肯定していくことなのかもしれません。

世の中には色々な価値観の人がいて、あなたの生きてきた価値観とはまるで擦り合わせることができないと思ってしまうような人にだって、たくさん出会うと思います。女の子がけらけら笑いながら下ネタを話すことも、男の子が誇りある童貞を守り抜くことも、なかなかままならない世の中だということは、願うばかりではそう一度にガラッと変わるものでは無いのかもしれません。

それでも、いつもなにかが変わるときというのは、遠目で見るとオセロがひっくり返るように一瞬の出来事に見えていても、その実ほんの少しずつの地道な変化が重なった結果だったりするものです。心はいつだって自由で、自分を自分にとっての心地よい「普通」で防備することも自由のもとに許されています。

きっと未来は、こんな風に生きていたい。という素直な願望を、社会の望んでいる正しさとはまた別のオルタナティブな正しさとして自分の世界に浮かべながら、風通しのいい革命ーーこの連載においては「性革命」ーーを続けていけたらいいのだろうな、と思っています。

戸田真琴
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プロフィール

戸田真琴(とだ まこと)

2016年にSODクリエイトからデビュー。その後、趣味の映画鑑賞をベースにコラム等を執筆、現在はTV Bros.で『肯定のフィロソフィー』を連載中。ミスiD2018、スカパーアダルト放送大賞2019女優賞を受賞。愛称はまこりん。

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