みうらじゅん×サンリオ対談 日本のキャラ文化を支える二者の情熱

みうらじゅん×サンリオ対談 日本のキャラ文化を支える二者の情熱

インタビュー・テキスト
島貫泰介
撮影:垂水佳菜 編集:川浦慧(CINRA.NET編集部)
2019/06/04
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キャラクターの設定や世界観を考えるのは、作ったデザイナー本人が基本です。(奥村)

―キャラクターにも時代性が必要なのですね。キャラクターを生み出す時、デザイナー自身が設定まで考えているのですか?

奥村:いまは、新しいキャラクターのデビューがグッズだけだとなかなか広まっていかないんです。だから最近はアニメやゲームでデビューして、そこからグッズが派生していくという考え方が主流になっています。

そのぐらい大きな規模の仕事になると、いろんな部署の人たちで相談することも増えましたが、それでもキャラクターの設定や世界観を考えるのは、作ったデザイナー本人が基本です。担当者が愛情を持って、ある程度のところまでは育てるのが社内の伝統ですね。

みうら:その思い入れが大事なんだと思いますね。キャラクターが好きな人ってサンリオに限らず、全部のキャラクターが好きな人はほとんどいないんじゃないですかね。シナモンちゃん(シナモロール)が好きな人はずーっとシナモンちゃん。そのタイプの人は、ぐでたまには気持ちは向かない。

みうらじゅん

奥村&Amy:(何度も頷く2人)

Amy:タイプでわかれるんですよね。

みうら:色もありますよね。シナモンちゃんはシャーベットトーンで、ぐでたまはパキっとした黄色。小さい子にとって色ってすごく大きいですからね。一生それが好きな色合いとなることがありますもんね。

―みうらさんが、これからのサンリオに期待することってなんでしょう?

みうら:こないだ京都に帰省したとき、八つ橋風のキャラを見たんですが、柔らかいソフビ製で、ぎゅっと押すと中身のアンコがにゅっと飛び出すやつだったんですよ。この「ぎゅっとするとにゅっと出る」系のは、いまけっこうブームじゃないですか。サンリオさんもそろそろ、ぎゅっと押すとキティちゃんの目玉が飛び出るとか?(笑)。

あと、これはサンリオさんだけじゃないけど、やたら安全玩具にこだわるじゃないですか。昔は地方のお土産でも、刺さりそうなナイフのおもちゃとかゴムヘビとかやたら売ってましたけどね。

―ありましたね。修学旅行で思わず買いたくなっちゃうやつ。木刀とか。

みうら:キティちゃんの木刀はどうですか? 握るところにサンリオのキャラの焼印が押されてるやつ。きっと最近の修学旅行界では、もはや木刀も下火になってるけど、キティちゃんの木刀あったら再燃しそうな気がします(笑)。

みうらじゅん
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プロフィール

みうらじゅん

1958(昭和33)年京都府生れ。イラストレーターなど。武蔵野美術大学在学中に漫画家デビュー。1997(平成9)年「マイブーム」で新語・流行語大賞、2004年度日本映画批評家大賞功労賞を受賞。著書に『アイデン&ティティ』『青春ノイローゼ』『色即ぜねれいしょん』『アウトドア般若心経』『十五歳』『マイ仏教』『セックス・ドリンク・ロックンロール!』『キャラ立ち民俗学』など多数。

奥村心雪(おくむら みゆき)

株式会社サンリオの執行役員 / キャラクタークリエイション室長。サンリオのキャラクター制作の新カテゴリーを担っている。「シナモロール」のデザイナー。

Amy(エイミー)

株式会社サンリオ キャラクタークリエイション室 クリエイター。「ぐでたま」のデザイナー。

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