美しくて高機能。北欧家具の精神を受け継ぐ、今注目の北欧家電4選

北欧で暮らす人々は、夏の期間は自然の中でアウトドアを楽しみ、長く続く冬の期間は家の中での暮らしを大事にします。そのため、家の中の心地さをとても大切に考えており、間接照明を上手に使いながら、やすらぎを感じるインテリアで家の中の空間を作っています。日本でも北欧の家具に注目が集まってからは、「北欧スタイル」はひとつのジャンルとして確立されました。

「家の中でやすらぐ、楽しむ文化」が根付いている北欧では、家電も特徴的。日本での考え方と少々異なり、あれこれできる多機能家電よりも、単機能でとことん突き詰めている高性能な家電が好まれます。デザインは家電そのものがオブジェになるような美しいシルエット、またはシンプルでインテリアの邪魔をしないことが求められます。最近では、そんな北欧ブランド家電が日本でも注目されており、家電量販店にも置かれるようになりました。ここでは、美しいだけでなく、機能面でも優れている北欧家電をご紹介します。

コーヒー消費量はノルウェーが世界一! バリスタの意見をもとに開発された、ウィルファのコーヒーメーカー

「コーヒーをよく飲む国」と聞いて思い浮かべるのは、シアトルコーヒーに代表されるアメリカ、エスプレッソなどを楽しむイタリアでしょうか?

ICO(International Coffee Organization)が出した統計によれば、世界の国別一人当たりコーヒー消費量はノルウェーが1位。アメリカは4位、日本は5位で、ノルウェーでは日本の3倍ものコーヒーを消費しています。コーヒーを愛するノルウェーの方々が好むのは、日本でも注目されているオスロのコーヒーに代表されるような浅煎りの豆。1日に何杯も飲むため、フルーティーで香りがよく飲みやすいコーヒーが人気です。

北欧にはコーヒー文化が根付いているため、コーヒーメーカーも多数販売されていますが、中でも北欧らしさを感じるブランドはノルウェーのウィルファです。こちらの「ウィルファ スヴァートプレシジョン」は、バリスタ世界チャンピオンの意見をもとに開発されたコーヒーメーカーで、スタイリッシュな存在感も魅力。

1420Wとハイパワーで、数秒で水を抽出温度の93℃へ到達させることができます。誰が淹れても失敗することなく、プロ仕様の本格的なコーヒーを簡単に堪能できると評判で、まさにコーヒー通をうならせる逸品。10杯分を約5分で抽出できるので、大人数でも楽しめるのは嬉しいですね。

お手入れも簡単で、給水タンクなどのパーツ類をすべて取り外すことができ、清潔に保つことができます。機能面でも無駄がなく、よく考えられている北欧家電らしい製品です。

数々の「世界初」を生んだ老舗、エレクトロラックスの大人気コードレス・スティッククリーナー

北欧家電で有名なメーカーといえば、クリーナーの歴史において100年の歴史を誇る、スウェーデン生まれの「エレクトロラックス」です。

エレクトロラックスの製品開発の根幹にある考え方が「Thinking of You」。製品を使用する人のことを第一に考え、家庭用掃除機のパイオニアとして、これまで数々の「世界初」を生み出してきました。家庭用電気掃除機の開発・販売やロボット掃除機の製品化を行ったのもエレクトロラックスです。2004年に登場したコードレス・スティッククリーナー「エルゴラピード」シリーズは、約150か国に展開し、販売台数はなんと1000万台以上。大ヒット製品となりました。

「エルゴラピード」シリーズの人気の理由は、使いやすさです。操作時の体感重量がわずか500グラムと軽量。自立し、ヘッド部は90度に近い角度まで曲がるようになっており、手の動きに追随して動くので、最小限の力でお掃除ができます。また、日本製にはないカラーバリエーションも魅力で、使い勝手とデザインが両立したコードレス・スティッククリーナーです。

「加湿器と空気清浄機は分けるべき」という信念から生まれた、ブルーエアの空気清浄機

空気の質にこだわるメーカー、スウェーデンの「ブルーエア」も注目されています。冬の寒さが厳しい北欧では高気密・高断熱住宅が一般的な仕様であり、室内で過ごす時間が長いこともあって、空気清浄機が使われています。そういった背景から誕生した空気清浄機専業メーカー「ブルーエア」で発売されている製品は、北欧のものづくりで重要な「いいものを長く使う」という発想に基づいて、すべての製品が設計されています。

日本では加湿空気清浄機がシェアを占めていますが、ブルーエアは「加湿器と空気清浄機は分けるべき」という信念から空気清浄機能に特化しており、「今後も加湿機能をプラスすることはない」と明言しています。

フィルターは清掃する必要はなく、定期的に交換するだけです。高い性能を維持しながら使い続けることができるため、日本でもファンが多い製品です。置いてもインテリアに溶け込む北欧らしいシンプルなデザインも魅力ですね。

あこがれのオーディオ最高峰ブランド、バング&オルフセンのBluetoothスピーカーがかわいい

オーディオ・ビジュアルの最高峰ブランド「バング&オルフセン」も、北欧の代表的ブランドです。1925年にデンマーク北西部のストルーアで、ピーター・バングと、スヴェン・オルフセンという2人の若きエンジニアによって創業されました。

電源式ラジオの開発からスタートし、レコードプレーヤー、カラーテレビなどを発表。高い技術力で、無駄がない使いやすい操作性も特徴です。そして、「バング&オルフセン」といえば、なんといってもデザインの美しさを思い浮かべる方も多いでしょう。機能美を追及した美しいシルエットは、どんな空間もラグジュアリーに演出してくれます。100年近くにわたって世界中で高い評価を受け、ニューヨーク近代美術館(MoMA)のパーマネント・コレクションとしても多数収蔵されています。

「バング&オルフセン」の中で入門としてもおすすめしたいのが、Bluetoothスピーカーの「Beoplay A1」です。手の平に収まるサイズで直径13.3㎝、高さは4.8㎝、重量は600gしかなく、持ち運んで手軽に音楽を楽しむことができます。

コンパクトですが、広がりのある音質はさすがの一言です。正円のフォルムで、カバーはアルミニウム製。美しさと耐久性の両方を兼ね備えています。ハンズフリー通話もできるため、自宅やアウトドアで活躍しそう。壁にかけてもかわいいですよ。

北欧のものづくりは、伝統的な家具のように職人の手仕事を大切に受け継ぐ考えがありながら、「世界初」を次々に生み出すほど高機能な家電も生まれ続けています。伝統的なクラフトマンシップと最先端技術が同居するのが、北欧のものづくりの特徴であり、そしてそれは北欧の人たちの「暮らし」や「心地よさ」を大切にする精神性から生まれるもの。こういったプロダクトが、ひいては人の営みや気持ちをなめらかに整えてくれるのかもしれません。



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「幸福度が高い」と言われる北欧の国々。その文化の土台にあるのが「クラフトマンシップ」と「最先端」です。

湖や森に囲まれた、豊かな自然と共生する考え方。長い冬を楽しく過ごすための、手仕事の工夫。

かと思えば、ITをはじめとした最先端の技術開発や福祉の充実をめざした、先進的な発想。

カルチャーマガジン「Fika(フィーカ)」は、北欧からこれからの幸せな社会のヒントを見つけていきます。

スウェーデンの人々が大切にしている「Fika」というコーヒーブレイクの時間のようにリラックスしながら、さまざまなアイデアが生まれる場所をめざします。

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