マリアンヌ・ハルバーグ×瀬戸焼シリーズに最新作が登場

スウェーデン出身の女性陶芸家、マリアンヌ・ハルバーグと瀬戸焼のコラボシリーズに、最新作「はこぶかびん」が登場した。バッグの形をしたこの花瓶は「旅」と「贈り物」をイメージしている。

平面が立ち上がったような独特の作風で、愛らしくも強いインパクトを残すマリアンヌの作品。その前衛性とクールなユーモアが同居する表現は、日本をはじめ世界中の先進的クリエイターが注目しており、とくに若い世代では「憧れの陶芸家」として名前を上げる作家も少なくない。

1952年、スウェーデン・ヨーテボリに花屋の娘として生まれたマリアンヌは、青春時代に世界を放浪した後、地元のヨーテボリで作陶を始めた。彼女の作品は、手描きの線のにじみやゆれ、極薄の成型やゆがみなど、手づくりならではの要素の集合体ともいえる。それゆえ数が少ないうえに量産が難しく、欲しい人に作品が行き届かない時期が続いた。そんな状況を打破しようと模索する中で出会ったのが、愛知県瀬戸焼の工房だ。理想的なパートーナーとの出会いから6年に渡る試行錯誤の末、ついに主要作品の量産化を成し遂げたのが、2010年にスタートした「マリアンヌの瀬戸焼シリーズ」。このシリーズでは、マリアンヌブルーと言われる彼女独特の青のにじみや陶器の質感までもが瀬戸焼で繊細に再現されている。

このシリーズは、マリアンヌ監修のもと、大正時代から続く愛知県瀬戸市の窯元が手掛けている。彼女の特徴的な作風である手作りによる「ゆらぎ」と、そこから生まれる独特の「オーガニック感」、そして「どこまでも続く自由の空気」の再現を目指して、試行錯誤を繰り返し完成へと至っている。

最新作「はこぶかびん」は、マリアンヌが得意とする立体的平面テイストによる陶板をベースに生まれた。マリアンヌの原型の良さを極力残しながら、熟練の職人と共に幾度となく細かな調整を重ねて完成している。

使い道を「花瓶」と限定せず、そこに置くだけでたちまちマリアンヌの不思議の世界が香ってくる。そんなイメージで気軽に楽しんでみたい。



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「幸福度が高い」と言われる北欧の国々。その文化の土台にあるのが「クラフトマンシップ」と「最先端」です。

湖や森に囲まれた、豊かな自然と共生する考え方。長い冬を楽しく過ごすための、手仕事の工夫。

かと思えば、ITをはじめとした最先端の技術開発や福祉の充実をめざした、先進的な発想。

カルチャーマガジン「Fika(フィーカ)」は、北欧からこれからの幸せな社会のヒントを見つけていきます。

スウェーデンの人々が大切にしている「Fika」というコーヒーブレイクの時間のようにリラックスしながら、さまざまなアイデアが生まれる場所をめざします。

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