岡崎体育が憧れるフィンランド。現地の島塚絵里と語る仕事・生活

岡崎体育が憧れるフィンランド。現地の島塚絵里と語る仕事・生活

インタビュー・テキスト
村上広大
編集:吉田真也(CINRA)

フィンランド語のドリルの文法が複雑すぎて、日本語の説明部分も理解できません(岡崎)

―岡崎さんはコロナの影響が落ち着いたらフィンランドに行くことを見越して、現在、フィンランド語を勉強されているそうですね。

岡崎:そうは言っても、日常会話の初歩の初歩くらいしかまだ学んでいないですけどね。英語に比べて、とにかく文法が難しいです。島塚さんはどうやって勉強されたんですか?

島塚:たしかに、難しいですよね。私も、いまでも間違えます(笑)。話せるようになったきっかけは、現地のカフェでアルバイトを始めてから。キッチンでひたすら皿洗いをしたんですけど、そのとき話し相手になってくれたシェフがとてもお喋りだったんです。その方の会話についていこうと頑張っていたら、自然と話せるようになっていきました。

岡崎:やっぱり座学より実践ですよね。ぼくはフィンランド語のドリルを買ったんですが、文法が複雑すぎて、もはや日本語で書いてある説明文も理解できません(笑)。島塚さんのいまのお話を聞いて、会話をしながらのほうが喋れるようになるのかなと思いました。

島塚:そうですね。フィンランド人も自分たちの母国語は難しいし、国民の500万人しか使っていない少数言語だと知っているので、一生懸命話そうとしていると「上手だね」って褒めてくれますよ。少なくとも私が知っている限り、フィンランド人はシャイだけど親切な人が多いです。

フィンランドにて、家族や友人とBBQを楽しむ様子

岡崎:それなら、安心しました。文法は難しいけど、読み方はローマ字読みに近いので、なんとなく読めますし。

そういえば以前、NHKの番組でフィンランドの食べ物を紹介してもらう企画があったので、「むっちゃおいしい!」っていう意味のフィンランド語を教えてもらったんですよ。「Se on erittäin maukasta」って。でも、そのときに食べた料理が見事にどれも口に合わなくて、せっかく覚えた言葉なのにまだ実践で使えてないんです。

島塚:何を食べたんですか?

岡崎:ひとつは「サルミアッキ」というアンモニア味の黒いキャンディーでした。

島塚:ああ、騙されちゃいましたね。こっちの人でも好き嫌いがわかれるお菓子です。教員時代の沖縄の教え子に、お土産であげたこともありますが、吐き出していましたから(笑)。同じような見た目だったら、「ラクリッツ」というソフトキャンディーのほうが食べやすいですよ。現地の子どもたちにも人気です。

フィンランドで販売されている「ラクリッツ」(画像提供:島塚絵里)
フィンランドで販売されている「ラクリッツ」(画像提供:島塚絵里)

岡崎:そっちを食べたかったな。あと針葉樹林から抽出したエキスも飲みました。

島塚:それも毎日飲んでる人は少ないと思います(笑)。

岡崎:そうなんですね。「フィンランドの人は毎日これを飲んでいます」って紹介された気がするんですけど、違うのか……。

島塚:テレビだから、オーバーなリアクションを求められていたのかもしれないですね(笑)。

―島塚さんのおすすめの料理はありますか?

島塚:北欧はサーモンがおいしいので、サーモン料理はおすすめですよ。焼いたり、蒸したり、生で食べたり。

島塚のお手製、サーモンスープ。本来は北欧料理でよく使われるハーブ「ディル」を加えるのが現地の定番だが、アレンジでネギを添えている(画像提供:島塚絵里)
島塚のお手製、サーモンスープ。本来は北欧料理でよく使われるハーブ「ディル」を加えるのが現地の定番だが、アレンジでネギを添えている(画像提供:島塚絵里)

岡崎:そういえば、ヘルシンキのスーパーに寿司バイキングがあると聞きました。

島塚:そうそう。フィンランドでは寿司が人気で、寿司レストランも多いですよ。でも、こっちではマグロなんて滅多に手に入らないから、それこそサーモンがメインになっています。日本人ではなく、アジア系の人が経営している寿司レストランもわりと見かけますね。日本語を意識した店舗のネーミングがなかなか奇抜なので、すぐにわかります(笑)。

フィンランドに住んでみたら、自分にとってどんな場所が最適なのかわかりそう(岡崎)

―今回はフィンランドについて、島塚さんからさまざまなお話をうかがいましたが、いかがでしたか。

岡崎:憧れはありつつも行ったことがない国ですし、少し不安な部分もあったのですが、島塚さんの話を聞いてさらに行きたい気持ちが高まりました。実際に住んでいる方のお話を直接聞けたのは、貴重な機会でした。

島塚:良かったです。とはいえ、自分にとって住みやすい場所かどうかは、実際に暮らしてみないとわからないですよね。住んでみたら、意外とフィンランドの暮らしが合わなかったという人もいるので。

岡崎:そうですね。最近、比較するときは2つじゃなくて、3つで比べたほうが良いと聞いたのですが、ぼくは宇治と東京にしか住んだことがないから、次の生活拠点が大事になるなと思っているんです。

仮に、現時点で理想的な環境だと感じているフィンランドに住むとしたら、自分にとってどんな場所で暮らすのが最適なのか、見えてくるものがあるんじゃないかなとは思います。

左から:岡崎体育、島塚絵里

島塚:フィンランドは日本から9時間くらいで来られますし、お試しで短期間だけ滞在してみるのも良いかもしれないですね。まずは現地に来てみて雰囲気を体感してみると良いと思いますよ。もしいらっしゃる機会があったら、案内するので連絡ください。

岡崎:本当ですか。ありがとうございます! ぜひお願いします。

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プロフィール

岡崎体育
岡崎体育(おかざき たいいく)

1989年7月3日生まれ。京都府宇治市出身。2016年5月、アルバム『BASIN TECHNO』でメジャーデビュー。音楽活動に加えて、CM、映画、ドラマ出演などマルチに活躍中。私立恵比寿中学、関ジャニ∞などさまざまなアーティストに楽曲を提供。2019年6月には、さいたまスーパーアリーナでワンマンライブを開催して成功を収める。2020年12月にはアニメ映画『劇場版ポケットモンスター ココ』の全テーマソングをプロデュースして話題に。2021年5月26日にコンセプトアルバム第2弾『OT WORKS II』をリリース予定。

島塚絵里
島塚絵里(しまつか えり)

ヘルシンキ在住のテキスタイルデザイナー。2007年にフィンランドへ移住し、アアルト大学でテキスタイルデザインを学ぶ。マリメッコ社のアートワークスタジオでデザイナーとして勤務したのち、2014年より独立。現在はマリメッコ、サムイ、キッピスなど国内外のブランドにデザインを提供している。Pikku Saari(コッカ社)というテキスタイルブランドをプロデュース。サントリー「オールフリー」のCMの衣装デザインを担当。2018年、宮古島にオープンしたHotel Locusのオリジナルテキスタイルをデザイン。2021年4月には、フィンランドでは初となる個展を開催予定。

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