LEO今井を形作るスウェーデン音楽。体ではなく頭の中で踊る音

LEO今井を形作るスウェーデン音楽。体ではなく頭の中で踊る音

インタビュー・テキスト
黒田隆憲
撮影:伊藤惇 編集:川浦慧

高校の頃って、気持ちよさそうに演奏したり、キャッキャしてるだけで「ハァ?」と思うじゃないですか(笑)。

—Meshuggahの『Destroy Erase Improve』は、1995年にリリースされた2ndですね。

LEO:このアルバムも、未だによく聴いています。当時は「ジャズ・プログレ・デスメタル」みたいな感じで紹介されていました。機械的な要素をメタルのバンドアンサンブルにミックスさせるバンドが、当時は結構流行ったんですよ。それがうまくハマっていたのがFear Factory(アメリカ出身のヘビーメタルバンド)。イギリスのメタル専門誌『Metal Hammer』によく紹介されていて、メタルキッズに大人気でした。

でも私はMeshuggahの方が全然カッコイイじゃんって思ってましたね。超絶テクでバキバキの演奏。ドラムもギターもすごいんですよ。ジャンルをぶっ壊した感じで衝撃的でした。

Meshuggah『Destroy Erase Improve』
Meshuggah『Destroy Erase Improve』(Amazonで見る

—Meshuggahは、ある意味ポストロックやマスロックの先駆けともいえますよね。では、最後にRefusedのサードアルバム『The Shape Of Punk To Come』(1998年リリース)ですが、これはどんなきっかけで聴いたんですか?

LEO:スウェーデンに帰省した時は、必ずレコード屋に立ち寄っていたんですよ。その頃「Burning Heart」という、メロコアやスケーターパンクがメインのレーベルがあって、手始めにレーベルのコンピを買ってみようと思って、それで聴いたらRefusedが入っていた。他のバンドとは一線を画す、プログレッシブでテクニカルな演奏に「なんだこれ!」ってなったんですよ。

Refused『The Shape Of Punk To Come』
Refused『The Shape Of Punk To Come』(Amazonで見る

—それで購入したアルバムが、『The Shape Of Punk To Come』だったと。

LEO:自分でドラムを叩いたりギターを弾いてみたりすることで、そのすごさに初めて気づくことってありますよね。例えばFugazi(アメリカ出身のロックバンド)なんかは、14、15歳の頃はよくわからなかったんだけど、高2からバンドの楽器をいじり始めたら大好きになったんです。Refusedもその流れですね。

—聴くタイミングってかなり大事な要素ですよね。それにしてもLEOさんが好きな音楽は、ハイブリッドなものが多いなと思いました。ひとつのジャンルでは括れないような、様々なジャンルがごった煮になった音楽に惹かれる傾向があるんじゃないですか?

LEO:そういう音楽の方が、共感できるんですよ。しかも、次の展開が予想できないような、ビックリする音楽が好きで。

FAITH NO MORE(アメリカ出身のオルタナティブロックバンド)が好きで、自分の理想像でもありますね。曲ごとに毎回化けるというか。ジャンルを行ったり来たりする感じ。そこからの影響も相当受けていると思います。

LEO今井

—1990年代のスウェーデンは、そうしたメタルが隆盛だった一方、スウェディッシュポップも大流行したじゃないですか。あの辺の音楽についてはどう思ってました?

LEO:スウェディッシュポップは当時、日本で大流行しましたよね。タワレコへ行くと、「スウェーデンポップ」という言葉が飛び交っていて。私も渋谷のタワレコでKent(スウェーデン出身のオルタナティブロックバンド)というバンドを見つけて買ったのを覚えていますよ。でも、カーディガンズみたいなスウェーデンポップは当時の自分にはちょっとスウィート過ぎたかな。高校生の頃って、なんか気持ちよさそうに演奏してたり、キャッキャしてたりするだけで、「ハァ?」とか思うじゃないですか(笑)。メタルのようなおどろおどろしさがないと。

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リリース情報

LEO今井『VLP』
LEO今井
『VLP』

2018年7月11日(水)発売
価格:3,240円(税込)
COCP-40400

1. Wino
2. Bite
3. Fresh Horses
4. Tiffany
5. Sarigenai
6. New Roses
7. On Videotape
8. Real
9. Car Alarm
10. Need To Leave
封入特典:『VLP』発売記念プレゼントキャンペーンシート

イベント情報

VLParty(a release party)

2018年7月16日(月・祝)
会場:大阪 心斎橋 CONPASS

2018年7月19日(木)
会場:東京 新代田 FEVER

プロフィール

LEO今井
LEO今井(れお いまい)

日本・スウェーデン出身。イギリスでの生活を経て日本へ移住。オルタナティヴを基盤にした無国籍な都市の日常を切り取るニュー・ウェーブ・シンガーソングライター。その文学的、実験的な作風は、各都市で生活してきたVISITORとしての視点に溢れている。ソロアーティストとして、また、KIMONOS、METAFIVEのメンバーとしても活動中。2018年、TVアニメ「メガロボクス」オープニングテーマ「Bite」を皮切りに、自身の身体から沸き上がるメタル、グランジ、カントリーなどの音楽要素をバンド(LEO IMAI)で体現した5枚目のソロアルバム『VLP』を7月11日にリリースする。

関連チケット情報

2018年7月19日(木)
LEO IMAI
会場:LIVE HOUSE FEVER(東京都)

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