世界が注目の19歳、BOY PABLO 孤独でもハッピーな音楽を作る

世界が注目の19歳、BOY PABLO 孤独でもハッピーな音楽を作る

インタビュー・テキスト
天野史彬
撮影:伊藤惇 通訳:安江幸子 編集:山元翔一(CINRA.NET編集部)
2018/12/25
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BOY PABLO

The BeatlesやRamonesなんて、家族が教えてくれなきゃ、自分じゃ発見できないしね(笑)。

―そもそも、パブロさんが音楽を作りはじめたきっかけは、どのようなものだったのでしょうか?

パブロ:僕の家族はみんな音楽が大好きなんだ。だから僕もすごく幼い頃から音楽に夢中だったんだよね。僕が4歳か5歳くらいの頃に、姉貴がThe BeatlesのCDを買ってきて。それを聴いて、一瞬で惚れ込んだんだ。

それからYouTubeで、The Beatlesのライブ風景やスタジオ風景なんかを見漁って、夢中になっていった。バンドに興味を持ったのもそれがきっかけだったね。かなり幼い頃からThe Beatlesのような昔の音楽を聴いていたし、それにRamonesなんかも聴いていたよ。あと、僕の父や兄貴も楽器を演奏できるから、自分も音楽をやるようになったのは自然な流れだったね。

―ご家族も曲を作るんですか?

パブロ:うん。最近は作っていないけど、父も以前はたくさんの音楽を作っていたよ。それに、兄貴たちはノルウェーで自分のプロジェクトを持っている。一番上の兄貴は典型的なラジオ向けのポップミュージックを作っていて、もうひとりの兄貴はエクスペリメンタルなハードコアパンクをやっている。まったく違う2つの世界なんだけど(笑)。ちなみに僕の作品のレコーディングでは、義理の兄がいろいろ手伝ってくれているんだ。

―義理のお兄さんですか。

パブロ:うん、姉の夫なんだ。彼は、曲作りはしていないけど、ミキシングとかマスタリングとか、スタジオでの作業が好きなんだよね。それでいろいろ手伝ってくれているんだ。

BOY PABLO

―本当に、音楽にどっぷり浸かったご家族のなかで育ったんですね。幼少期~学生時代のパブロさんは、どんな少年でしたか?

パブロ:僕は4人兄弟の末っ子なんだ。すぐ上の兄貴とは9歳離れている。一番上とは13歳、次とは12歳、それから9歳違い。すごく甘やかされたガキだったと思うよ(笑)。

いつも兄貴や、その友だちと遊んでいたんだ。すごく大事にされて育ってきたし、今も大事にされている。家族がとても気にかけてくれて、いつも感謝しているんだ。それに、The BeatlesやRamonesなんて、家族が教えてくれなきゃ、自分じゃ発見できないしね(笑)。

―でも、今はサブスクリプションサービスも発達していて、音楽に出会えるツールはたくさんありますよね。そうしたツールは利用されてきませんでした?

パブロ:もちろん、Spotifyをチェックして、「関連するアーティスト」を聴いてみたりもするよ。それで「あぁ、これはクールだな」なんて思ったりして。以前は、1日1時間とか決まった時間を作って、そうやって音楽を発掘していたんだ。でも、今でも姉貴や義理の兄貴がすごく音楽を聴くから、貸してもらって聴くこともあるけどね。

―曲を作りはじめた頃は、たとえば「有名になりたい」みたいな目標はありましたか?

パブロ:やっぱりThe Beatlesが好きだったし、「大勢の人の前でプレイしたいな」とは、子どもの頃からずっと夢見ていたけどね。バンドを作って、他人と音楽を作りたいと思っていたんだ。でも結局、一緒に作る相手が見つからなくて、ひとりで作ることになったんだけど(笑)。

そうやって作りはじめた音楽が、こんなに知られることになろうとは思ってもみなかったよ。今は、夢が叶ったようなものだよね。16~17歳で曲を作っていたときは、大勢の前で演奏するなんて、現実離れした話だと思っていたな。

BOY PABLO
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リリース情報

BOY PABLO
『Soy Pablo』(CD)

2018年12月5日(水)発売
価格:1,620円(税込)
OTCD-6579

1. Feeling Lonely / フィーリング・ロンリー
2. wtf / wtf
3. Sick Feeling / シック・フィーリング
4. t-shirt / Tシャート
5.Limitado / リミタド
6.Losing You / ルージング・ユー
7. tkm / tkm

プロフィール

Boy Pablo(ぼーい ぱぶろ)

Boy Pabloはノルウェーのベルゲン出身のシンガーソングライター、Pablo Muñozのプロジェクトだ。現在19才のPablo Muñozはチリ人の両親のもと、1999年に生まれた。10才の頃から兄の影響で音楽に興味を持ち始め、2015年12月、Boy Pabloとしての活動を開始。2016年2月にシングル「Flowers」、同年6月にシングル「Beach House」をリリース。ノルウェーのフェスティヴァルにも出演し、注目を浴びるようになる。2017年5月、まだ高校生であった前年に制作した6曲入りEP『Roy Pablo』をリリース(2018年8月に日本のみでCD化)。同EPに収録された「Everytime」のビデオが大きな注目を浴び、YouTubeで1200万回のヴューを獲得する(2018年9月現在)。2018年3月にはシングル「Losing You」をリリース。「ノルウェーからの素晴らしいインディ・ロック」とPitchforkで絶賛される。また同年の3月から4月にかけ、ヨーロッパをツアー。初めてノルウェー以外の国でライヴを行う。2018年夏の全米ツアーも成功をおさめ、10月にはUKツアーを実施。11月にはパリで行われるPitchfork Music Festivalにも出演し、その後、初来日公演も実施した。

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