森永製菓の研究者が、北欧菓子を体験。日本のお菓子とどう違う?

森永製菓の研究者が、北欧菓子を体験。日本のお菓子とどう違う?

インタビュー・テキスト
麦倉正樹
撮影:廣田達也 編集:川浦慧

チョコウエハース「KEX」:スウェーデンの「Cloetta」社製

—早速、一つひとつ見ていきましょう。まずは、スウェーデンの「Cloetta」社が出しているチョコウエハース「KEX」。こちらはいま、小野さんが言われたように、日本のIKEAなどでも売られているようです。

「KEX」
「KEX」

小野:たしかに、どこかで見たことがあるかもしれない。これはわりとボリュームが小さめですよね。ヨーロッパのチョコレート菓子って、結構ボリュームのあるものが多いんですけど、その中でもわりと小ぶりというか、かなり食べやすいサイズになっていますね。色だけ見ると、相当ミルクが強いように思えます。

—では、実食のほうを。

小野隆

小野:うん、「キットカット」に近い感じで、我々日本人も食べ慣れた感じの味がします。少し甘さは強めですけど、ウエハースの口溶けがとても良くて、チョコレートにすごくマッチしています。特に主張してくる味でもないので、定番品として食べやすい仕立てになっているのではないでしょうか。コーヒーと一緒に食べると、ちょうど良い感じがします。

あと、ミルクチョコレートって、単体だと結構重くて、食べるのに体力がいるんですよね。たくさん食べていると、だんだん身体が疲れてくるというか。だけど、こういうウエハースを使った商品だと、チョコの割合いが少ないから、結構疲れないで食べられる。そういう効果もあるのではないでしょうか。

—パッケージについてはいかがでしょう?

「KEX」

小野:これはもう、ロゴ自体がウエハースのようなデザインになっているので、すごいわかりやすいですよね(笑)。パッと見てすぐにウエハースだっていうのがわかる。あと、赤とかゴールドは、わりと昔からある商品に多く使われている印象があります。新製品でこういう色使いをすると敬遠されたりするけど、昔からあるものだと、それが逆に安心に繋がるというか。

ミルクチョコレート「Marabou」:スウェーデンの「Cloetta」社製

—次も同じスウェーデン「Cloetta」社の商品で、「Marabou」というミルクチョコレートになります。何でも100年以上の歴史を持つ、現地では有名なチョコレートのブランドなのだとか。

「Marabou」ミルクチョコレート
「Marabou」ミルクチョコレート

小野:歴史や伝統のあるお菓子ということで、これも赤とゴールドのパッケージですね。あと、海外の板チョコは、とにかく大きいですよね(笑)。これは200グラムになるのかな? 日本は50グラム程度の商品が多いので、4倍ぐらいの大きさがあるという(笑)。ただ、ヨーロッパの人は、年間で日本人の5倍の量のチョコレートを食べると言われているので、まあ、これぐらいの大きさにはなりますよね。

—お味のほうは、いかがでしょう?

「Marabou」ミルクチョコレート

小野隆

小野:乳の味がかなり主張しているというか、「ザ・ミルクチョコレート」という感じですね。ミルクチョコレートの味としては、さっきの「KEX」と似ていると思います。ヨーロッパのチョコレートは、わりとミルクを焦がしたキャラメルっぽい味つけのものが多いんですけど、乳の味がここまで出ているというのは、乳に対してかなりこだわりを持ったメーカーなのではないでしょうか。これも日本人の口には、すごく合う味だと思います。

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プロフィール

小野隆(おの たかし)

森永製菓の商品開発研究員として、長くチョコレートの開発に携わってきた経歴をもち、現在は、新領域創造事業部にてコンセプトショップ「Taichiro Morinaga」の商品開発や新規事業の探索を担っている。プライベートでも「チョコレートの世界」にはまり、『サロン・デュ・ショコラ・パリ』へ行ったりチョコレートのセミナーを開催したりしている。

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